そもそも図面というのは何の為に書くのか?
前回はそんな根本的な、そして少しメンドクサイ内容について、私の考えを簡単に書いてみました。

学校の授業で習った訳ではなく、私自身が仕事をしながら「そういうことか」と感じたことを書きました。
だから、もしかしたら「正確には違って、図面というのはそもそも……」と思う人がいるかも知れません。

でも、そういう違う意見があることは否定しませんので、こちらの意見も否定しないようにお願います。
世の中には色々な意見があって、それが少しずつ正解であり、少しずつ間違いでもある。

それで良いじゃないですか。
もちろん全然違う場合は反省しないといけませんけど、多分そこまで間違ってはいないと思いますから。

■図面を書く目的
前回は……

・対象になる物を
・紙の上に
・絵として

表現をするのが図面です、という話をしました。

では、どうしてわざわざ紙に絵を書いて、対象になる場所や物を図面として表現するようなことをするのでしょうか。

それには様々な目的があるはずですよね。
大人は皆忙しいので、暇つぶしに建物の図面を一式書いてみた、というようなことはあまりやりません。

そこに目的があって、はじめて「この建物の図面を書くか」ということになる訳です。
もちろんそれが建物ではなく、車であっても同じで、目的がないと図面を書くことなどありません。

その目的として一番良くあるのが「これから作るものを、実際に作る前にまず図面で書いてみる」というもの。

■紙で予行演習を
ぶっつけ本番で実際に物を作ってみても、かなり高い確率で「あれ?」という状況になってしまいます。
もし上手くいったとしても、細かく考えた結果ではない以上、それはただ単に運が良かっただけです。

実際はほぼ100%の確率で上手くいきません。
そんなやり方はあまりにも無駄が多いですから、まずはとりあえず図面を書いて考えてみる。

これが図面を書く大きな目的ですね。
机上の世界である図面で書いてみる方が、実際にその物を作るよりも全然労力が少なくて済みますから。

そうして失敗がないことを確認してから、実際にその物を作り始める方が合理的です。
というか、そうしないと無駄ばっかりです。

もちろん対象の物が出来上がった後でも、その物を管理する上で図面は重要な役割を果たします。

詳しく書かれた図面さえあれば、実際にその対象になる物を壊さなくても、中身がどうなっているかが分かります。

そういう資料があれば、管理をする上で非常に役に立つというのは、何となく想像が出来るでしょうか。
ということで、図面を書く目的とかを長々と書いて、結局寸法についてはまた触れることなく終わります。

寸法の重要性については、次回こそ本当に書きます。